試合後、矢田旭は「どっちかというと負けに近い引き分けなのかなという、後味の悪い引き分けなのかなと思っている」と話した。確かに、前半の千葉は完全にといってもいいくらい主導権を握り、先制点を奪ったシーンの2回以外にも3回くらい決定機があった。前節(第14節・岐阜戦)のように、先制点を取っただけで終わらずに2点、3点と追加点を奪っていれば、前半のうちに勝利の可能性はかなり高まっていた。それだけに、決定機がありながらも追加点を取りきれなかった決定力不足、そして後半に前からのプレッシャーを強めてくるなど変化をしてきたところでの対応力不足で、勝点3取れたはずの勝点を2失った感の強い引き分け試合となった。
前節は5-1の大勝だった千葉も、現在、3連勝中の東京Vも前節とまったく同じスタメンで始まった試合は、立ち上がりから千葉が前からのプレスで東京Vを自由にプレーさせなかった。攻撃でも選手の距離感と出足がよく、3分、複数の選手が絡みながらも時間をかけすぎずにフィニッシュに持ちこむ。東京Vの佐藤優平がボールを持ち上がったところで熊谷アンドリューがボールを奪い、船山貴之、為田大貴と左へ展開。前に出て行った熊谷が為田からパスを受けてクレーベにパスを出し、クレーベは自分の態勢と周りの状況を見て無理にシュートは打たずに、攻め上がっていた茶島雄介にパスを出した。茶島は少し仕掛けてから折り返しのパスを出し、少し浮いた状態になっていたクレーベがシュート。ボールは東京Vの上福元直人の正面に行ってしまったが、攻撃での連係のよさを見せた。
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