PK戦での決着とはいえ、プレシーズンマッチのタイトル獲得はポジティブな材料といえる。特に、その中で最も大きな収穫と考えられるのは、これまでの千葉には数少ない仕掛けられるドリブラーとして前線でポイントになり、プレースキッカーとして2得点をアシストした堀米勇輝が、戦力として高い数値を示したことだ。ただし、柏は攻守の要の大谷秀和が体調不良で欠場し、千葉よりも1週間あとの2月11日に指宿キャンプを終えてハードなスケジュールでの疲労の蓄積が抜けていない状態だった。強い風をうまく利用した堀米のCKから2得点を奪えたとはいえ、ボール保持率で柏を上回っていた割には、流れの中からゴールを奪えず、決定的な得点チャンスも作れなかった。それは、2失点した守備の課題と同様に昨季からの課題である、主導権を握っていても欲しい『1点』を奪いきれない試合が少なくないという攻撃の課題がまだ残っているからだ。
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