スコアは0-2だったものの攻守ともにいいところがほとんどなかったJ2リーグ戦第19節・柏戦のショックを払拭する意味でも、J2リーグ戦の前節(第20節)・町田戦では勝利はもちろん内容のよさを求めていた千葉。だが、立ち上がりから町田の速くて厳しいプレスをかいくぐれず、町田は選手がボールサイドに寄る傾向があるため、シンプルに逆サイドのスペースを生かす攻撃を狙っていたものの、前半の30分過ぎまではその形の攻撃が見られなかった。また、失点にしても、イージーミスから相手に与えたCKで乾貴哉がマンマークしていた酒井隆介に先制点を許し、勝ち越しゴールは町田のキープレーヤーとして熊谷アンドリューがマンツーマン気味にマークしていたロメロ フランクに決められたもの。体を張って守りきらなければならない場面での甘さ、ボールに意識が行き過ぎずに相手選手の動きを見てマークする判断でミスが出て、失点を喫したことになる。
一矢を報いた形の船山貴之のゴールは、狙っていた『逆サイドへの展開』という形だった。クレーベが右サイド前方のスペースに出したパスを受けたゲリアが、ファーサイドに入って来ていた選手(船山、アラン ピニェイロ)の動きを見て出したクロスボールから生まれた。試合開始からその狙っていた形でまず攻め、相手がそこをケアしてきたのならば、また違うパターンで攻める。チームとしてやろうとしたことをまずやり、相手の対応に合わせて変化させる賢さや柔軟性を出すことができれば、決して勝てない試合ではなかった。
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