5月31日のJ2リーグ第16節・群馬戦で、佐藤祥は75分に田中佑昌に代わって出場し、今季の公式戦初出場を果たした。2012年と2014年には天皇杯で2試合ずつ出場。特に、昨季の天皇杯は柏と対戦した3回戦、長崎と対戦した4回戦で、いずれも左サイドバックのスタメンで出場してチームの勝ち上がり(3回戦はPK戦での決着)に貢献した。昨季はJリーグU-22選抜の一員としてJ3リーグにも出場したが、J2リーグとなると2種登録だった2011年シーズンの11月26日の第41節・FC東京戦でJデビュー(89分に交代出場)を果たし、同年12月3日の第42節・水戸戦以来の出場(64分に交代出場)となった。
今季のJ2リーグは第9節・磐田戦で初めてベンチ入りしたが、その後は第14節・金沢戦までベンチ入りがなかった。今季は佐藤勇人が負傷欠場するまでは佐藤健太郎が、佐藤健太郎がスタメン出場するようになると田代真一が、千葉がリードしていた時に逃げきるためのクローザーとして交代出場していた。だが、その金沢戦では佐藤健太郎も田代もスタメン出場。千葉は59分に交代出場したばかりの井出遥也が60分に先制ゴールを奪って1-0とリードしたものの、その後は交代で攻撃的な選手を次々と入れて前線の圧力を増した金沢に押し込まれた。こぼれ球を拾えず、ボールホルダーにプレッシャーをかけられない状況に、筆者としては豊富な運動量で前へ出てボールを奪いに行ける佐藤祥を入れてほしかった。彼自身がボールを奪えなかったとしても、金沢の選手が楽にプレーできないようにプレッシャーをかけるスイッチ役として、ゴール前に引いてしまったチームを押し上げるパワーをチームに与えられるのではないかと思ったのだ。
だが、関塚隆監督の選択は、のちに実は負傷していたことが判明した谷澤達也から田中佑昌の交代。90+1分に失点した千葉は、点を取るため90+3分にオナイウ阿道に代えて森本貴幸をピッチに送り込んだが、残念ながら勝ち越しゴールを奪えずに引き分けた。
連続でベンチ入りしたもののやはり出場がなく、チームは1-3で敗れた第15節・北九州戦の試合後、佐藤祥に「金沢戦にクローザーとして出たかったのではないか」と聞くと、彼はこう答えた。
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