ジェフ便り

【スタジアムからの便り】J2第1節V・ファーレン長崎戦

【J2第1節長崎vs千葉】レポート:J2リーグ戦では未勝利の難敵から粘り強い守備でつかみ取った勝点3

2015年03月29日 11:52 by akanuma_keiko
2015年03月29日 11:52 by akanuma_keiko
※ジェフ便りではJ2リーグ戦全試合のレポートを掲載することになった。だが、諸事情で筆者が全試合を現地で取材することは不可能。媒体によっては現地で取材せずにテレビ観戦だったにもかかわらず、それを明らかにしないでゲームレポートを掲載しているものもある。だが、自分の目でその瞬間に見たいところを見ている現地での取材と違い、テレビ画面で切り取られた部分を見ているのでは、自分の視点での原稿は書けないのは明らかだ。そのため、【ジェフ便り】ではテレビ観戦でのレポートはそのように明記することにした。そして、この第1節の長崎戦はテレビ観戦でのレポートとなる。
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長崎は半数が新戦力とスタメンが昨季からかなり入れ替わっていたが、前線からの積極的なプレスは変わっていなかった。5分、そのプレスを受けて千葉は自陣の左サイドで長崎にボールを奪われ、花井聖のクロスが千葉の右サイド寄りに入る。そこに走りこんでいた長崎の梶川諒太にヘディングで折り返されると、中央に詰めていたイ ヨンジェがシュート。千葉のGK高木駿が足でブロックする形でセーブしたが、あわや失点のピンチだった。
ショートカウンターを受けたにしても、シュートする直前のイ ヨンジェをマークしていたのはパウリーニョだったし、梶川はノーマークになっていた。攻めに出ていた時でも相手選手の位置を把握するように意識し、マークを受け渡すなどのリスク管理が、特に千葉の最終ラインの選手に欠けていた感のある場面。また、この場面で千葉の選手はすぐにゴールマウスを守ろうとしていてペナルティエリアに佐藤勇人やネイツ ペチュニクまで入ってきていたが、多くの選手はボールの行方を気にしてボールウォッチャーになり、長崎の選手をマークしきれていなかった。それは、左右に揺さぶられると相手選手へのマークを外してしまいがちになるという、以前からの千葉の問題点だった。
 
失点を免れた千葉は逆に最初の決定機をモノにする。16分、左サイドの谷澤達也からのパスを受けた金井貢史のクロスから森本貴幸がどんぴしゃのタイミングでヘディングシュート。ゴールかと思われたが、長崎のGK植草裕樹がかき出した後のこぼれ球に詰めたのは、谷澤にパスをしてからペナルティエリアに入って行っていた井出遥也だった。井出の先制点で流れをつかんだ千葉だが、個人のプレーや連係など細かい部分でミスが出て、その後は決定機を作れずに前半が終わった。
 
後半は選手交代やシステム変更で高さと圧力を加えた長崎が何度も千葉ゴールに迫った。60分には長崎が梶川のCKからイ ヨンジェのヘディングシュートという決定機。千葉のGK高木はボールに反応して飛び出していたが、ゴールマウスにカバーに入った佐藤勇人がヘディングでクリアして失点を阻止した。その一方で、80分の金井のクロスからの決定機では谷澤がシュートミスで追加点を奪えない。結局、1-0での開幕戦勝利となった。

全体的に粘り強い守備を見せて失点ゼロで終えられたのは大きいが、長崎の攻撃には昨季ほどの迫力がなかった。スピードのある走力とパワーで押してくる相手にも耐えられる、もしくはうまくいなす守備ができるか。J2優勝を目指すうえでの重要な課題だ。
 
reported by 赤沼圭子

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