今年の5月の大型連休、いわゆるゴールデンウィークが終わって約10日が経つ。ゴールデンウィークはカレンダーどおりに休日となるJリーグサポーターにとっては、本来であれば普段はなかなか行くことができないアウェイゲームに旅行を兼ねて行くこともできるチャンスだ。だが、今年のゴールデンウィークのJリーグの公式戦は、新型コロナウイルスによる政府の非常事態宣言が発出された関係で残念ながら延期となって開催されなかった。
過去のゴールデンウィークの公式戦を振り返ると、例えば非常に多くのサポーターがアウェイゲームに詰めかける浦和は、そのサポーターの遠隔地への大移動を避けるためか関東近郊でのアウェイゲームとなるように『日程くん』(=Jリーグ・マッチスケジューラーの通称)が調整しているという話が、まことしやかに語られることがある。2006年5月3日開催のJ1リーグ戦第11節で、千葉がフクアリに迎えたのはその浦和で、ゴールデンウィークに開催された公式戦には思い出深いものが少なくないが、この浦和戦はいろいろな意味で非常に印象深いものとなった。
第10節終了時点での千葉は7位、浦和は首位で、千葉が優勝争いに加わるためには浦和に勝ち、上位チームとの勝点差を詰めることが必須といえた。また、2006年FIFAワールドカップ・ドイツ大会の本大会開催前のJ1リーグ戦は第12節が最後で、W杯出場を目指すJ1クラブの選手にとっては、アピールの場が残り2試合という状況だった。そして、当時の千葉でW杯の日本代表の候補選手といわれていたのは、阿部勇樹と巻誠一郎だった。
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