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【退団選手コラム】富澤清太郎:J1昇格達成へクラブの意識を変える道は半ばで閉ざされた

【退団選手コラム】富澤清太郎:J1昇格達成へクラブの意識を変える道は半ばで閉ざされた。

2016年12月28日 22:21 by akanuma_keiko
2016年12月28日 22:21 by akanuma_keiko
 
 
昨季の7月に横浜Mから加入し、千葉で約1年半プレーした富澤清太郎の契約満了が12月19日に発表された。千葉のオフィシャルサイトに掲載されたリリースの富澤のコメントからは、道半ばでチームを離れることになった残念な気持ち、そしてファンやサポーターをはじめ千葉と自分に関わってくれた人々への感謝の想いを表わす言葉が綴られていた。

J1の横浜FMからあえてJ2の千葉に完全移籍し、『J1昇格』という初めて経験するミッションに挑むという『チャレンジ』をした富澤だったが、そのミッションを完遂できずに終わった。自分に厳しくサッカーに取り組み、試合経験も豊富な彼は特に守備陣を引っ張る役割も求められ、若手をはじめチームメートへのアドバイスをすることもあった。だが、その際に彼が意識していたのはアドバイスになる自分の意見の伝え方だった。例えば、昨季の千葉のオフィシャルプログラム『UNITED』用の取材で守備の話の中で話題がディフェンスラインの上げ下げになった時、富澤はこんなふうに言っていた。
 
「ラインを上げるという部分では個々の意識が重要で、なんか俺一人だけがバッと上がって、『あ、はい』あれ、みんな上がってないなって思って俺が戻るのがすごくよくあるんです。そこで上がることに関しては、相手のバックパス、横パス、相手が後ろを向いたっていうようなシーンだけはラインを上げようっていう意識があれば上がるから、そのへんはみんなで気づけるようにしたいんです。今はやっぱり起こることしか考えられていないから、『こうなったらどうしよう』『こうなりそうだな』っていう目で見ていければと思うんだけど、それをここで言っていいのかなあ。選手に対して直接ではなく、こういう取材を通して言うのは微妙なところなんですよ。俺も自分が言う立場なのかっていうことも思うし、一歩間違えれば『俺は何でも知っているんだ』っていうふうになるので、そうは絶対になりたくない。それは選手との溝になるから。だから、そういうことをどこで言っていくべきか、俺はすごく考えているんです。でも、選手はそういうことは絶対知らなきゃダメ。知らないから、今日、練習していてもポンと抜けるんだよね。ここっていうところの攻守が切り替わった瞬間、そこに力を使うんだって知らないっていうか、ファーってしているから、やっぱり知ってほしい。そこが変わるといいんだけど、変わるっていうのは難しいんだよなあ」
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