前節(第6節)は対岡山を考え、小林慶行監督が今季初スタメンとなる風間宏矢と田中和樹を起用し、特に風間のポジショニングとパスワークも奏功し、しっかりとパスをつなぐ攻撃ができた千葉。ただし、その試合でのシュート数は18本と多かったものの、決定機となったのはそのうちの3分の1で、得点は小森飛絢が奪った1点だけだった。それならば無失点で抑えたかったが、FKからの流れで失点。試合終了間際の田口泰士の決定的なヘディングシュートも、岡山のGKの山田大樹にキャッチされ、1-1の引き分けに終わった。千葉としては勝ちきらなければならない一戦だっただけに、結果は悔やまれるものとなった。
とはいえ、対岡山という条件が付くにしても、どんどん前にボールを運び、フィニッシュで終わろうとする攻撃ができたことに、選手たちはある程度の手応えを得ていた。また、これまでは相手のセンターバックの特長を含めた守備陣の対応を考え、GKとDFの間に早いタイミングでアーリークロスを入れるのが目立ったが、前節は降雨によるスリッピーなピッチ状態を考慮。サイドの奥深くのスペースを突く仕掛けも見せ、グラウンダー気味など低めのクロスも使うなど、得点を狙う形のバリエーションを見せた。また、小森の得点は、見木とのワンツーでボールを受けた田口が小森の動き出しをしっかりと把握し、中央を突くスルーパスによるものだった。小森の動き出しを生かしたラストパスに加え、小森自身も巧みなボールコントロールでしっかりとシュートを決めた。攻撃は着実に試合で見せられるバリエーションを増やしており、あとはパスやシュートの精度を高め、決定力を上げるだけといえる。
読者コメント