山口と対戦した前節(第36節)の千葉は、チャン ミンギュが軽い怪我によるコンディション不良で欠場し、尹晶煥監督は3バックの中央に髙橋壱晟を起用した。立ち上がりから見木友哉の決定機が2回、櫻川ソロモンにも得点機があるなど、前半は優位に試合を進めた千葉だが、チャンスをモノにできなかった。山口は次第に千葉のプレスをかわすパスワークを見せ、後半は押し込むようになるが、千葉は守備時に5バックにして粘り強く対応。さらに、尹監督は選手交代で田口泰士、熊谷アンドリュー、髙橋の3ボランチにフォーメーションを変更して中盤を厚くし、山口の中央突破を食い止めるとともに、彼らが攻撃参加しやすいようにした。
その策は効果を発揮し、終盤は千葉が攻めこむ展開となるが、中・長距離のパスを使っての攻撃のリズムの変化や『3人目』の動きが不足。山口も千葉と同様に守備時は5バックにしていたため攻めにくかったが、中央を突く攻撃が不足してクロスボールからフィニッシュを狙う形ばかりが目立ち、山口にうまく守られてしまった。4連勝を狙った一戦は結果的に無失点に抑えたものの、第32節・松本戦以来の無得点でスコアレスドローに終わり、今節での首位の磐田と2位の京都の勝利によって、今季の千葉のJ1昇格の可能性は完全に消滅した。
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