昨季は新型コロナウイルスの影響で大会のレギュレーションが変更となり、出場チーム数が減らされたことで、千葉は出場がなかった天皇杯。今大会は2回戦からの登場となり、対戦相手は奇しくも5月29日にJ2リーグ第16節で対戦したばかりの大宮となった。
千葉は6月6日開催のJ2リーグ第17節・山形戦で、前半はダブルボランチが積極的に入れる縦パス、1トップの林誠道とセカンドトップの山田康太の巧みなポジショニングもあって、守備が後手に回った感があった。尹晶煥監督は前述の山形の攻撃に対応すべく、後半開始時に田口泰士から小林祐介に代え、さらにダブルボランチ、1トップ&2シャドーの3-4-2-1だったフォーメーションを、小林のアンカー、サウダーニャと船山貴之の2トップに変更。それが奏功して59分、シャドーからインサイドハーフにポジションを変えた見木友哉のサイドを変える大きな展開のパスを受けた安田理大がクロスボールを入れると、ニアサイドにサウダーニャと小島秀仁が入ってマークが甘くなったエリアに飛び込んだ船山がヘディングシュートを決めて先制点を奪った。だが、前線の攻守のパワーが落ちてきても尹監督は動かず、山形が攻めこむ場面が増えてしまう。79分、山形は選手交代によって左サイドハーフから右サイドハーフにポジションを変えていた中原輝が、カットインから素晴らしいシュートを決めて追いついた。その後は攻め合う中でもなかなか決定機までは作れず、1-1の引き分けで試合終了。千葉は山形のラストパスやシュートの精度不足に助けられた場面もあり、攻撃もミスや連係不足が目立って課題が残った。
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