連敗は止まった。しかし、勝ちきることはできなかった。むしろ負けなくてよかったという内容だ。12本のシュートを打たれ、そのうちの6本は決定機となりながらも1失点で済んだことは、1つの成果も見られる。決定機でも失点せずに済んだのには、最後の砦であるGKの鈴木椋大のファインセーブもあったし、相手にシュートを打たれる瞬間に相手に体を寄せて行ってシュートコースを限定させ、シュートミスを誘った場面もあったからだ。もちろんシュートを打たせないようにしたいし、シュートを打った選手へのパスを出させないようにしたい。だが、1失点はしたものの、最後のところで体を張ることができたからこそ、複数失点にはならずに済んだ。
それよりももっと深刻なのは、守備を意識して試合に入ると推進力を失い、機能しなくなる攻撃面だ。結局、今節で得点チャンスとなったのは、先制点となった6分の船山貴之のPKのシーンと、36分のCKからの増嶋竜也のヘディングシュートのシーンだけ。公式記録での千葉のシュート数は3本となっており、後半にシュートが記録されたのはアラン ピニェイロで、81分のCKからのヘディングシュートのシーンと思われる。このシーンではニアサイドに選手が密集しておいて、船山がCKのボールを蹴ったファーサイドで、アラン ピニェイロとゲリアの動きが重なってしまい、DAZNの配信映像ではゲリアのヘディングシュートにも見えなくなかったほどだった。
結局、流れの中からのシュートがなかったわけではないが、公式記録のシュート数にカウントされる形のシュートを打てていなかった。あそこまで千葉が徳島に押し込まれたのも、攻撃の形を作れずにボールを失うことが多かったからだ。
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