第10節終了時点で千葉が19位ならば甲府もまた17位と、予想外の低迷で苦しんでいるチーム同士の対戦となった前節(第11節)。複数失点が続いていたこともあり、システムを今季初めての3バック&3ボランチという組み合わせにして、前から厳しくプレスをかけるというよりも少し引き気味にして相手を迎え撃つという守備のやり方にした。だが、その効果がどうか確認できないような早い時間(5分)に失点。ただ、そこでズルズルと崩れずに連続失点はしなかったものの、試合を通して見れば、甲府のシュートのわずかな精度不足、プレーの判断ミス、そして第7節・大分戦以来のスタメン出場となったロドリゲスの好プレーがなければ、少なくともあと3失点していてもおかしくはなかった。
内容を見れば守備がうまく機能していなかった前節は、攻撃も公式記録を見るだけでうまく機能していなかったことがよくわかるものとなった。試合を通して千葉のシュートはわずか2本(前半は0本)で、CKはたったの1回(前半は0回)。ボールを保持しても、甲府が両ウイングバックを下げての5バックとその前にいる3ボランチで作ったブロックの周囲でパスを回すだけ。前線の選手が甲府のディフェンスラインの裏に出ようとする動きをしてもパスは出ないし、相手の間を通すような勝負の縦パスやスルーパスもなかった。後半に矢田旭や為田大貴が交代出場し、特に左サイドでは前半よりもドリブルでの仕掛けが増えて攻撃のリズムにアクセントが加わり、高い位置にボールを運ぶことはできた。だが、チームとしてフィニッシュに持ちこみ、シュートで終わることがうまくできなかった。
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