スポーツ新聞で既報となっていたが、12月28日に井出遥也のG大阪への完全移籍が発表された。アカデミー育ちで2種登録されていた高校3年生時の2011年にJデビューを果たした井出は、トップチーム昇格後の2012年から2シーズンは公式戦にほとんど出場できなかったが、2014年からは出場試合数を増やして活躍するようになっていった。それでも調子の波がまだあり、今季も完全にはスタメン定着ができていなかった中で、シーズン終盤には得意なドリブルからカットインの形からのシュートだけでなく、思い切りのよいミドルシュートも増やすなどプレーの幅を広げた。将来はチームを牽引して勝利に導く立場、アカデミーの選手たちの憧れの存在になることを期待されていただけに非常に残念だ。
今季、千葉がJ2リーグ戦を4試合残してJ1昇格プレーオフ進出を逃したあと、残りの試合に対するモチベーションを表わすものとして『ジェフのプライド』という言葉をよく口にしていた。アカデミー出身者だからこそ強く胸に抱いているジェフ愛が生み出した言葉だと思う。アカデミー出身選手に対するサポーターの特別な思いや期待について、2014年の取材で話した時に井出はこう話していた。
「アカデミー出身ということもあって、たくさんのサポーターに期待してもらっているし、すごく応援されているというのはすごく伝わってきます。自分がトップチームに上がる前くらいの頃からは、アカデミーから上がってトップチームで活躍する選手のイメージが遠い存在になっちゃっていたけど、自分が出ることによって今のジュニアユースやユースの選手が『ジェフで活躍したい』とか自分がジュニアユースやユースの時に思っていたことを、今のジュニアユースやユースの選手に思ってもらえるように、そのサポーターの期待も含めてもっと成長して活躍しないといけないかなという思いはあります。やっぱりアカデミー出身の選手にはジェフで活躍してほしいという気持ちがたぶん周りの選手よりも強いし、このチームでJ1に行きたいという思いがあるから、そういう意味でたくさんの人に期待されているのはすごく伝わってくるから、もっと成長して頑張らないといけないということは常に思います」
そして、今季の取材ではこんなふうにアカデミー出身選手ならではの想いを語った。
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