まさに薄氷を踏むような勝利だった。シュート数は、大分が試合を通して9本だったのに対して、千葉は前半が2本で、後半ともなるとたった1本。その数字だけでも大分が攻勢だったのが伝わるが、試合内容で攻守ともに多くの課題が残ったのは千葉のほうだった。それでもゴールを奪い、相手を無失点に抑えて勝ったのは千葉。何よりも欲しかった勝点3をもぎ取り、福岡が敗れて札幌が引き分けたため、千葉は4位に順位を上げた。
千葉は前節(第18節)のスタメンから、水野晃樹に代わって前節は交代出場だった谷澤達也、佐藤健太郎に代わって第8節以来の出場となる佐藤勇人と2人を変更。大分は、昨季まで3シーズン千葉でプレーし、ミドルレンジのパスで局面を打開できる兵働昭弘が松本昌也に代わってダブルボランチの一角に入った。さらに、攻撃陣では松本怜、伊佐耕平、吉平翼に代えて、西弘則、三平和司、岡本英也をスタメンで起用。前への運動量と速さを増やし、高さと強さもある岡本で前線に起点を作ろうとしているように思われた。
読者コメント