10位の千葉とは勝点差8で6位にいる京都との直接対決だった前節(第35節)。試合開始早々の2分に堀米勇輝のシュートで失点すると、特に前半は攻守両面でミスが多発した。24分にアランダから近藤直也への不用意なバックパスをイ ヨンジェに奪われて失点し、65分にはJ2リーグ戦でのスタメンが第26節・横浜FC戦以来だったイ ジュヨンがペナルティエリア内でのエスクデロ競飛王へのファウルで与えたPKをダニエル ロビーニョに決められて3失点目。『人』をしっかり守る守備ができなかっただけでなく、10月5日の起床時から感じたという首痛で町田也真人が欠場した影響もあってか攻撃も機能しなかった。京都の出足の鋭さや球際の激しさに押され、相手の守備を崩しての決定機は90+5分のエウトンのシュートシーンだけ。55分には競り合った相手から船山貴之がボールを奪ってカウンター攻撃を仕掛けたが、船山を追い越して井出遥也が船山からパスを受けるもオフサイドの判定。絶好の得点機となるはずだったが、そのチャンスもミスで逃した。
内容も完敗だった0-3の敗戦によって、残り7試合で京都との勝点差は11に広がり、千葉のJ1昇格プレーオフ進出の可能性はかなり低くなった。だが、可能性はまだゼロではなく、本当にわずかであっても望みはまだある。その望みをつなぐにはまず今節で勝つしかなく、長谷部茂利監督代行は松本のスタッフが見に来ることを警戒して、10月13日から試合前日までの3日間の練習を完全非公開とした。10月12日の練習は2日間のオフ明けとあってメニューはフィジカルトレーニングの要素も多かったが、カウンター攻撃でGKと1対1の場面を想定したシュート練習、3人1組でゴールを狙うカウンター攻撃の練習はフィールドプレーヤー全員が参加。さらに、ハーフコートでのフィールドプレーヤーが8対8にフリーマン2人のミニゲームでは、状況に応じて速攻と遅攻を使い分けて自分たちがボールを握ること、そのためのトライアングルを意識したポジショニングと動き、そして最終ラインの選手にはラインは1人ではなく2人で作ることを改めて意識づけた。
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